TL;DR
- 2025年9月にCNCFによるKubernetes認定資格全冠のKubestronautになりました
- 日本人では大体90人目くらいのようです
- 公式サイトにも掲載されました(見れば色々載っていますが念の為隠しておきます)

Kubestronautとは?
Kubestronautとは、一言で言ってしまうとKubernetesにおける全冠達成者に送られる称号です。 Cloud Native Computing Foundation( CNCF )が提供するKubernetes認定資格には、2025年11月現在で以下の5つの資格があります1。
- Certified Kubernetes Administrator (CKA)
- Certified Kubernetes Application Developer (CKAD)
- Certified Kubernetes Security Specialist (CKS)
- Kubernetes and Cloud Native Associate (KCNA)
- Kubernetes and Cloud Native Security Associate (KCSA)
これら5つの資格すべてに合格した者だけが、Kubestronautの称号を得ることができます。
AWSやGoogle Cloudにも認定資格の全冠の称号があり、それのKubernetes版と考えていただければわかりやすいかと思います。
違いがあるとすると、これらの資格のうち、CKA・CKAD・CKSは実技試験である点です。 それぞれについては後述しますが、これによってより実務的なスキルを証明できる称号となっているのではないかと思います。
私とKubernetesとの関わり
Kubernetesは2024年で10周年を迎えましたが、私が初めてKubernetesの存在を知ったのは2020年くらいだったと思います。 当時はまだ学生であり、docker composeの強い版くらいの認識しかありませんでした。
しかし2023年になり実務でKubernetesを触る機会があり、面白いコンセプトであり今後も使われていく技術だと感じたこともあり、半分学習目的で自宅サーバーの基盤としてKubernetesを導入しました。
そこからは自宅クラスタの安定運用を目指してKubernetesであったり関連技術の学習を継続的に行うことができたなど、私のスキル習得の上で非常に良い影響を与えてくれた技術です。

認定までの道のり
最初にKubernetes認定取得を取得したのは2024年夏のCKAでした。 当時はまだKubestronautは微塵も考えておらず、あくまでも実務や自宅クラスタの運用に役立てようと思い取得したものになります。 2023年のクリスマスセールでCKAの割引クーポンを購入したものの、しばらく放置してしまい翌年の夏にようやく受けてみたらなんと100点で合格していました。
過去の記事にどのような勉強をしたのかや試験についてはまとめているので、興味のある方はこちらをご覧ください。
ここからさらに1年ほど経って2025年の夏、何かの拍子に「Kubestronautになったら専用のジャケット(画像参照)がもらえるみたいだし何かかっこいいのでは…?」という根拠もない浅い理由でKubestronautを目指すことをぼんやりと考えはじめるようになりました。

元々資格勉強は嫌いで、特に四択の試験はあまり受ける価値がない2と考えていたのですが、Kubestronautに必要な資格のメインは実技試験であることもあり前向きな気持ちで目指し始めることができました。
さて、当時は5つの資格のうちCKAしか持っていなかったわけですが、1年前と比べるとKubernetesの知識・経験はかなり向上していたため、残りの試験はそこまで時間をかけずにサクッと合格することを目標に勉強を開始しました。 具体的にはそれぞれ以下のような順番・戦略です。
- CKS: CKA・CKADと同じ中級レベルとされているものの、CKAが前提資格であるため実質的なラスボス。これに受かれば他は消化試合と考え最初に挑戦
- KCNA: 四択の初級レベルであり、追加の勉強は不要
- KCSA: KCNAと同じ
- CKAD: 試験シミュレーターで腕試しして問題なさそうだったらさっさと受ける
思い立ったのが8月の中旬くらいで、10月末に予定していた外部登壇までに取得できれば自己紹介スライドに載せられる!というこれまた浅いモチベーションで早期取得を目指し始めました。
CKS
上記の通り、Kubestronautを目指す上での実質的なラスボスと考えたため、比較的入念に勉強を行いました。
勉強はCertified Kubernetes Security Specialist 2025というUdemyの講座(ハンズオン付き)を中心に行い、対策には大体2週間ほどかけました。 対策の詳細については過去記事にまとめています。
結果的に2025/9/13に91点で合格しました。
KCNA & KCSA
これらについて語ることは正直特にありません。 CKAとCKSをすでに取得していたこともあり特に改めて対策をすることはなく、2025/9/17に掟破りの1日2受験で両方合格しました。 平日の夜に2連続で受験したので少し眠かったです。 スコアはそれぞれ97点・93点でした。
CKAD
ここまで来たらCKADもそのままの流れで受験してしまうのがよかろうということで、KCNA/KCSAの10日後の2025/9/27に受験することにしました。
この2つよりは一応難しい中級レベル・実技試験ということで、試験シミュレーターで対策の必要がありそうかを確認しましたが特に問題なさそうだったのでそのまま受験することに。
無事94点で合格することができ、その日のうちにKubestronautの認定案内も届きました。
当初の目標であった10月末よりも1ヶ月以上早く達成できたので一安心です。
これからの目標
Kubestronautにはなりましたが、あくまでもこの称号はKubernetesの基本的なスキルを持っていることを証明するものに過ぎません。 今後もKubernetesに関する最新技術のキャッチアップを続けていく必要があります。
また、少し野心的ではありますが、キャッチアップを続けていくだけではなく、Kubernetesのエコシステムに貢献できるようなエンジニアになっていきたいと考えています。 そのためにも今後も学習・継続的にアウトプットを行っていきたいです。
なお、Kubestronautよりも上の称号として、Golden Kubestronautというものがありますが、こちらは座学系の資格をさらに10個も取得する必要があり少しハードル・コストが高いため、現時点では目指す予定はありません。 しばらくしたらまた浅い理由で目指したくなっているかもしれませんが…
Footnotes
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Certified Kubernetes Network Engineer (CKNE)という6つ目が追加される可能性が高いです。 ↩
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実務を積んで自然と身についたスキルを証明する手段としては有効だと思いますが、資格のためだけに勉強するのはあまり意味がないと考えています ↩